ラオックス、蘇寧電器の子会社に 中国に大型店出店へ
ラオックスは28日、中国の家電量販最大手の蘇寧電器集団の子会社になると発表した。90億円の第三者割当増資を実施し、全額、蘇寧電器グループが引き受ける。増資で得た資金で、ラオックスは中国本土へ家電量販店の出店を始める。3年間で30店出店する計画だ。
8月29日を払い込み予定日とする第三者割当増資を、蘇寧電器の投資子会社が63億円分引き受け、持ち株比率が34.28%から51%になる。さらに蘇寧電器の関連会社も27億円分を引き受け、14.3%の2位株主になる。ラオックスの上場は維持する。
訪日中国人客の減少でラオックスは2011年12月期まで11期連続の最終赤字の見込み。国内の店舗運営事業の早期回復が難しいなか、中国国内での家電販売事業に軸足を移すことにした。
ラオックスは同日、中期経営計画を修正。3年後の売上高は今期見込み比7.5倍の825億円、営業利益率は3%を目指す。
中国国内への家電量販店の出店は今期は2店を予定。蘇寧電器が扱っていない日本の家電メーカーの製品や玩具や楽器などもそろえる。3年後の売上高は全体の6割弱となる475億円を目標とする。
日本国内では年1~2店の出店を計画。訪日外国人客向けの免税店、日本人向けのゲームやホビー雑貨を集めた専門店といったラオックスの強みを生かした売り場作りを進める。