RIMの純利益10%減 3~5月期、「ブラックベリー」苦戦
【シリコンバレー=奥平和行】スマートフォン(高機能携帯電話)「ブラックベリー」を展開するカナダのリサーチ・イン・モーション(RIM)が16日に発表した3~5月期決算は、純利益が前年同期比10%減の6億9500万ドル(約560億円)だった。米アップルの「iPhone(アイフォーン)」などとの競争で苦戦し、販売が伸び悩んでいることが響いた。
売上高は前年同期比16%増の49億800万ドルにとどまった。3~5月期のブラックベリーの販売台数は前年同期より約18%多い1320万台程度。1株利益は1.33ドル(前年同期は1.38ドル)だった。
売上高が市場予想の51億9000万ドルに達しなかったほか、同日公表した6~8月期の売上高予測(42億~48億ドル)も市場予想の54億9000万ドルを下回った。RIM株は同日の時間外取引で成長鈍化を嫌気した売りが膨らみ、同日終値より一時15%超下落した。
同日の声明でRIMのジム・バルシリー共同最高経営責任者(CEO)は「新製品の投入が遅れるため6~8月期の業績予想は想定を下回る」などと述べた。同社は16日、6~8月期に人員削減を含むコスト削減策に着手する方針も説明。人員削減の具体的な規模などについては明らかにしていない。