中国、公共の場を原則禁煙に ホテルロビーや劇場
違反者への注意義務付け
【北京=森安健】中国政府は1日、屋内にあるすべての公共の空間を原則「禁煙」とする新たな規制を施行した。対象にはホテルのロビー、劇場、映画館、駅の待合室などが含まれる。施設運営の事業者は、はっきりと目に付くところに「禁煙」の表示を掲げ、従業員には違反者に注意することを義務付けた。
屋外でも人通りの多い場所に喫煙場所を設けてはならないと定め、公共の場所にたばこの自動販売機を設置することも禁じた。
世界保健機関(WHO)によると中国本土の喫煙者の数は3億2000万人を超え世界一。15歳以上の男性の約6割が喫煙し、高級たばこは贈答品の定番でもある。
規制は禁煙を徹底しなかった事業者や、禁煙区域で喫煙した人への罰則は明記していない。工場やオフィスは禁煙対象にならなかった。