前米大統領補佐官、普天間基地の嘉手納案「再検討に値する」
【ワシントン=中山真】昨秋までオバマ米政権の安全保障政策を統括していたジョーンズ前大統領補佐官(元米海兵隊大将)は16日、米上院議員らが提案している沖縄県の米海兵隊普天間基地を米空軍嘉手納基地に統合する案について「もう一度、両政府の間で議題に乗せて真剣に議論するに値する案だ」と指摘した。ワシントン市内で記者団の質問に答えた。
ジョーンズ氏は名護市辺野古に移設するとした現行の日米合意の実現が暗礁に乗り上げている現状を念頭に「沖縄を安全にし、負担を軽減するために何かできることがあるはずだ」と力説。ジョーンズ氏が念頭に置く嘉手納統合案も含め、両政府が打開案を検討する必要性に言及した。
ただ、具体的な嘉手納統合案の実現可能性については「今は政府間で公式の協議が続いており、その結果をまずはみたい。両政府間で議論を始められるかどうかだ」と述べるにとどめた。ジョーンズ氏は今月5日に日本の超党派国会議員団との会談でも名護市辺野古に移設する現行案が実現困難だとし、嘉手納統合案への見直しを提言していた。