福島伝統行事「相馬野馬追」、規模縮小し開催
東日本大震災や福島第1原発事故の影響で揺れる福島県の伝統行事「相馬野馬追」開催の是非を決める執行委員会(委員長・桜井勝延南相馬市長)が18日、同市内で開かれ、規模を縮小した上で例年通り7月23~25日に開催することを決めた。
野馬追は国の重要無形民俗文化財。今回は、ハイライトとなる2日目の甲冑(かっちゅう)競馬と神旗争奪戦は中止とされ、神事で代替する。本来なら5地区の騎馬で編成した3勢力が参加するが、警戒区域や緊急時避難準備区域内で騎馬の参加が難しい地区があることなどが理由。
3日目の古式神事の野馬懸(のまがけ)は、会場の相馬小高神社が警戒区域内にあるため、区域外の別の神社に場所を移し、規模も縮小。一部の神事は会場が避難準備区域にあるため、政府と協議し「可能との回答」を得たという。
野馬追には毎年500騎前後の騎馬が参加していたが、津波で一部の馬が死んだり、乗り手の参加が困難なため、現時点では80騎前後となる見通し。〔共同〕