円急伸、一時79円50銭台 協調介入以来の高値
【ロンドン=上杉素直】5日のロンドン外国為替市場で円相場が上昇し、午前11時(日本時間午後7時)ころ1ドル=80円の大台を突破した。日米欧の主要中央銀行が東日本大震災後の円急騰を抑えるため3月18日に円売り協調介入に踏み切る直前以来、約1カ月半ぶりに1ドル=79円台に乗せた。一時、1ドル=79円80銭前後まで円が買われた。
日本が大型連休で円の商いが薄いなか5月初めからじわりじわりと円高が進んでいる。5日の金融市場では米景気への懸念などから商品市況や株価が軟調になり、リスク回避のマネーが円に流れた。数時間後に控えた欧州中央銀行(ECB)理事会後の記者会見でトリシェ総裁が追加利上げの必要に触れる可能性も市場参加者が意識し、神経質な展開が続いている。