卸従業員「焼肉店がトリミングと認識」 生肉食中毒、聴取に
焼き肉チェーン店「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件で、店舗に牛もも肉を納入した食肉卸業者「大和屋商店」(東京・板橋)の従業員が、富山県警と警視庁などの合同捜査本部の事情聴取に「えびすの方で肉の表面を削るトリミングをすると認識していた」と説明していることが19日、捜査関係者への取材で分かった。
チェーン運営会社「フーズ・フォーラス」(金沢市)はこれまで「卸業者でトリミングしたと思っていた」と説明。捜査本部は、双方からさらに事情を聴き、取引の経緯や衛生管理について調べる。
捜査本部によると、大和屋商店は仕入れた牛肉を小分けにし、脂を取り除くなどの加工はしていたが、肉の表面を削るトリミングはしないままフーズ社に納入していた。
これまでの大和屋商店関係者に対する聴取では、幹部は「肉は加熱用として出荷した」と話しているが、従業員の方は「生食用と認識していた」と食い違う説明をしており、捜査本部が詳しく調べている。〔共同〕