薄型テレビ値下がり続く、32型で3万円台半ばも
薄型テレビの価格下落が続いている。3月末に家電エコポイント制度が終了したが、ポイント付与率の引き下げ直前で売り上げが急増した昨年11月と比べ、駆け込み需要は盛り上がらなかった。余剰在庫を抱えたメーカーもあるようで、店頭価格の下げ圧力になっている。モデルチェンジで旧機種が値下がりする例も目立っている。東芝の「32A1S」が3万5000円で売られるなど、32型では3万円台半ばの例も出てきた。
CMタレントが売れ行き左右
「コマーシャルに出演しているタレントが薄型テレビの売れ行きに大きく影響している」(ビックカメラ)という。NHKの大河ドラマ「龍馬伝」が人気を博した効果もあり、俳優の福山雅治さんを起用している東芝の液晶テレビは40歳前後の女性からの指名買いが多いという。
ただ東芝が3月に発売した「42Z2」は値下がり幅が大きく、3月下旬よりも1割ほど安い。新開発の映像エンジンを搭載して画質を強化したほか、外付けのハードディスク駆動装置に2つの番組を同時録画できる機能があるなど使い勝手も高めた。それでも「他メーカーの似た性能の製品との競争が激しい」(同)ため、価格が下がりやすい状況のようだ。
耐震マットの需要増える
東日本大震災ではテレビが転倒し、画面が割れるなどの被害を受けた家庭も多かったようだ。量販店ではテレビ台との間に設置する耐震マットの需要が増えているほか、画面を保護するためのアクリルなどのパネルの売れ行きが伸びているという。
(商品部 蛭田和也)
▽プラズマテレビ | 4月下旬 | 3月下旬 |
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P42―XP05(日立製作所) | 110~120 | 115~130 |
TH-P50VT2(パナソニック) | 260~300 | 270~310 |
▽液晶テレビ(40~42型) | ||
KDL-40HX720(ソニー) | 165~210 | ― |
LC-40LX3(シャープ) | 140~155 | 145~170 |
42Z2(東芝) | 195~250 | 240~260 |
▽液晶テレビ(32型) | ||
LC―32V5(シャープ) | 65~90 | ― |
KDL-32CX400(ソニー) | 40~60 | ― |
32A1S(東芝) | 35~40 | 40~60 |
TH-L32R3(パナソニック) | 100~110 | 100~130 |