限度量超す被曝「今後も出る可能性」　細野補佐官

福島第1原子力発電所で働く2人の東京電力社員の被曝（ひばく）線量が、国が定めた限度量の250ミリシーベルトを超えた問題で、国と東電による統合対策室の細野豪志首相補佐官は3日の記者会見で「これからしっかり検査していく中で250ミリシーベルトを超えた人が出てくる可能性はある」と述べた。厚生労働省は現地に立ち入り調査をする検討を始めた。

2人は事故発生直後の3月11日から主に3、4号機の中央制御室で働いていた。予防用ヨウ素剤をきちんと服用しておらず、防護マスクも着用していなかったとみられる。当時、同様の作業に従事していた約150人も内部被曝の精密検査を受けていない人が多い。

長期にわたる放射線被曝の健康への影響は不明な点も多いが、がんの発症リスクが100ミリシーベルトで1.05倍、1000ミリシーベルトで1.5倍になるといわれている。