世界農業遺産に佐渡と能登登録 国連食糧農業機関
「世界農業遺産」と呼ばれる国連食糧農業機関(FAO)の「世界重要農業資産システム(GIAHS)」に、新潟県佐渡市と石川県・能登半島の2カ所が、日本から初めて登録される見通しとなったことが8日、分かった。FAO当局者が明らかにした。
登録は佐渡市が、国の特別天然記念物トキと共生するための減農薬稲作の取り組みで、能登は七尾市など4市4町で見られる棚田や浜辺での営みなどを組み込んだ「里山里海」。
9日から北京で開かれる「GIAHS国際フォーラム」で紹介され、11日の最終審査で正式決定される。当局者は「事務局の審査で佐渡と能登は基準を満たしていると結論づけた。既に仮認定されている」と述べた。
GIAHSは、地域環境を生かした伝統的農法や、生物多様性が守られた土地利用システムを世界に残す目的で、FAOが2002年に創設。中国・浙江省の、魚に害虫などを駆除させる「水田養魚」や、フィリピン・イフガオ州の棚田など8件が認定されている。