茨城の手術ミス訴訟、病院が1億円支払いで和解
茨城県つくば市の筑波メディカルセンター病院で胃がんの手術を受けた同県土浦市の男性(当時47)が術後に死亡したのは医療ミスが原因として、遺族が約1億円の損害賠償を求めた訴訟は4日、病院側が謝罪し、和解金1億円を支払う内容で東京高裁(岡久幸治裁判長)で和解した。
昨年9月の一審水戸地裁土浦支部判決によると、男性は2002年12月に胃の一部を切除し、残った部分を十二指腸と接合する手術を受けた。その後、別の病院に転院したが翌月に死亡した。判決は「執刀医の技量が低く、縫合ミスだった」と指摘し、約9600万円の支払いを命じていた。
男性の死亡をめぐっては茨城県警が06年、業務上過失致死容疑などで執刀医ら3人を書類送検したが、嫌疑不十分で全員が不起訴処分となった。〔共同〕