東電株主総会、6時間超すロングランに
出席者9300人超 取締役17人の選任議案可決
東京電力は28日、都内で開いている株主総会の出席者が午後3時30分時点で9302人になったと発表した。過去最多だった10年(3342人)の約2.8倍の株主が出席。午前10時に開会した後、3時間42分を超え、過去最長を更新したが、株主による質問が続いた。開始から6時間となる、午後4時を過ぎてもなお続いている。
議長の勝俣恒久会長は午後1時30分すぎ、「議案の審議に入りたい」と質疑の打ち切りを示したが、質問を求める株主が怒りだし、会場内は一時騒然とした。十分な説明をし尽くした、とする勝俣会長に不満を持った数人がマイク席や議長席に駆け寄ったため、勝俣会長は何度も「席に戻って下さい」と連呼した。
1人の株主からは午後に入ってすべての質問を終えるまで議案を審議しないことを求める動議が出されたが、反対多数で否決した。
議長の勝俣恒久会長は午後2時10分すぎ、会社提案で第1号議案の取締役17人の選任議案を採決し、賛成多数で可決した。続いて2人の監査役の選任議案も賛成多数で可決した。
現在は原子力発電からの撤退を盛り込む定款一部変更の株主提案について、株主からの質問が続いている。〔日経QUICKニュース〕