アップル、OS全面刷新 タッチ操作で感覚的に
【シリコンバレー=岡田信行】米アップルは6日、高機能携帯電話「iPhone(アイフォーン)」や多機能携帯端末「iPad(アイパッド)」用のOS「iOS」と、パソコン「マック」用のOS(基本ソフト)「マックOS」を、それぞれ全面刷新すると発表した。iOSで培ったタッチ操作を前提とした感覚的な使用感を前面に押し出し、「脱パソコン」と機器を超えた統合を進める。
サンフランシスコ市で6日開幕した同社の世界開発者会議(WWDC)で発表した。携帯端末向けの新OS「iOS5」は約200の機能を搭載し、今秋に配布を始める。パソコン無しで初期設定できるようにしたほか、各アプリの通知機能を一覧できる「ノーティフィケーションセンター」機能を導入。ツイッターに写真を投稿しやすくする機能やパスワードロック時にも即座に写真撮影できる機能など、細かい使い勝手も高めた。
「マックOS X(テン)」の新バージョン「ライオン」には約250の新機能を搭載した。ノート型に組み込んだマルチタッチトラックパッドや、デスクトップ型用のマジックトラックパッドを指で触って、iPhoneのように画面を感覚的に操作できるようにした。
「ライオン」はマック向けのアプリ(アプリケーションソフト)販売サイト「マックアップストア」で7月に発売し、価格は29.99ドル(日本では2600円)となる。
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