宮城県沖の海底、50メートルずれ平均7メートル隆起 海洋機構
海洋研究開発機構(神奈川県横須賀市)は29日までに、東日本大震災の地震断層のずれによって宮城県・牡鹿半島東方沖のプレート境界の陸側で、海底が水平方向に約50メートルずれ、平均で約7メートル隆起したとの調査結果を発表した。
付近では陸側プレートの斜面が幅約1500メートルにわたって崩れ、プレート境目にたまった痕跡も見つかり、海洋機構は「海底地滑りが起きたと考えられる」としている。
深海調査研究船「かいれい」から音波を使って探査し、同じ海域の1999年のデータと比較した。陸側のプレートにある海底が南東~東南東方向に約50メートル、上方に最大20メートル、平均で7メートル変動したことが分かった。
これまでに、海上保安庁が水平方向に約24メートル、上方に3メートルの海底変動を確認。国土地理院は牡鹿半島が約5.3メートル東南東に動いたという観測結果を発表している。〔共同〕