
パナソニックHD社長「改革周回遅れ」人件費削減に本腰
パナソニックホールディグス(HD)の楠見雄規社長は9日までに、事業会社「パナソニック」の分割を柱とするグループ再編計画について「営業利益率5%で合格とする誤った認識を打破し、少なくとも8%、それ以上を目指す組織にしたい」と狙いを語った。日立製作所やソニーグループに比べ「改革は10年遅れ」と述べ、人員削減により固定費を減らす方針を改めて示した。 楠見氏は日本経済新聞の単独取材に応じ、2021年にパ…
トランプ米政権による関税引き上げが世界を揺るがしている。完成車の輸入に25%の追加関税をかける。スマートフォンや電子部品を生産する東南アジアや中国には高い相互関税がかけられる。企業はどう対応しているのか。主な動きをまとめる。(随時更新) 独アウディ、対米輸出車の新規販売を停止 【フランクフルト=林英樹】ドイツ・フォルクスワーゲン(VW)グループ傘下で高級車大手のアウディは4月7日、米国に輸出した…
東京電力ホールディングス(HD)は水素の製造設備を電力の調整弁として活用する。太陽光発電などが余った際に、水素製造装置の稼働を高めたりして需給のバランスを整える。再生可能エネルギーの余剰電力が減るほか、地域の電力網の安定化につながる。調整役の電源として活用される火力発電を補う選択肢として活用が広がりそうだ。 山梨県と組んで4月から調整力を売買する「需給調整市場」に参加した。山梨県や東電が出資する…
新年度が始まりました。新社会人や新入生の中には、「これから新聞を読んでみよう」と決意した人もいることでしょう。 思わぬ情報を知る 社会人になると、会社など組織の上司や取引先の人たちは、新聞を読んで最新の情報を把握しています。出社した途端、上司から「あの記事をどう思う?」などと問われることが出てきます。取引先を訪ねたら、「業界のことがニュースになっていたね」などと話しかけられることが出てきます。 …
マレー半島とスマトラ島に挟まれたマラッカ海峡は、太平洋とインド洋を結ぶ要衝だ。海峡北部に浮かぶマレーシア領のペナン島は、その地の利を生かして古くから交易船の寄港地として栄えてきた。 英国・東インド会社が整備した港を中心に形成された島北東部の市街地「ジョージタウン」は世界遺産に登録されている。キリスト教の教会はもちろん、モスクやヒンズー教の寺院、中華系の住民が集まる道教寺院も点在し、様々な民族がこ…
マツダは他の日系自動車メーカーと同様に、電動化では「マルチソリューション戦略」を選択している。世界各地の電力事情や電動車両の普及状況などに合わせて、最適の車両を投入するものである。 ただ、2024年度通期の世界販売台数の見通しが133万台である中堅メーカー(スモールプレーヤー)のマツダには、大手メーカーとは異なる戦略が求められる。それが、経営リスクを最小化しながら持続的な成長を目指す「ライトアセ…
人工知能(AI)開発のスタートアップ、プリファード・ネットワークス(東京・千代田)の執行役員だった比戸将平さん(43)。2023年にダイキン工業へ移り、AI関連のプロジェクトを担う。大企業へ異例の転身は「AIには内製化の波が来る」との直感が背中を押した。 新卒でIBM東京基礎研究所に入った。その後、ユニコーン(企業価値が10億ドル以上の未上場企業)として知られるプリファード・ネットワークスで、外…
古河機械金属など古河グループが8月、栃木県日光市足尾町に銅山記念館を開業する。東京駅などを設計し、明治・大正時代を代表する建築家の辰野金吾が携わった「足尾鉱業所」を復元。銅山の歴史や遺構を展示する。足尾町は日光市中心部と足利市の間に位置し、新たなスポットとして観光客の周遊を促す。 木造2階建ての「足尾銅山記念館」は、古河グループが中心となって設立した一般社団法人「古河市兵衛記念センター」が建設、…
在庫管理の省力化を支援するZAICO(ザイコ、山形県米沢市)が新たな顧客獲得に力を入れている。3月上旬に提供機能の展示場を本社内に設けた。実証実験中のものも含め、導入を検討する企業が効果を体感できる。人工知能(AI)活用の自動発注機能なども開発中。2025年末に有料顧客を現在の2倍以上に増やすのが目標だ。 同社は16年設立のスタートアップ企業だ。クラウド在庫管理ソフト「zaico」は約3200社…
放射性医薬品開発のリンクメッド(千葉市)はこのほど第三者割当増資で20億5000万円を調達した。銅の放射性同位体を使った放射性治療薬を製造するため、2025年秋に完成予定の工場の運営費用などに充てる。 第三者割当増資は慶応イノベーション・イニシアティブ(KII)、三井住友信託銀行、ロッテホールディングスのコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)、野村スパークス・インベストメントなどが引き受けた…
「ダイヤモンド半導体を実際に使ってもらいたい」。佐賀大学理工学部の嘉数(かすう)誠教授は2月、そんな思いを抱いて新会社「ダイヤモンドセミコンダクター」(佐賀市)を立ち上げた。 目指すのは次世代の「ダイヤモンド半導体」をいち早くビジネスとして実用化すること。企業の関心は高い。佐賀大と大手電機メーカーの間でダイヤモンド半導体についての共同研究契約も決まった。 本格的な事業開始へ向けて佐賀大から施設利…