大腸菌O104の感染源「モヤシが濃厚」 ドイツ保健当局
【ベルリン=共同】欧州で腸管出血性大腸菌「O104」の感染が拡大している問題で、ドイツの保健当局は10日、感染源について「モヤシなどの発芽野菜の可能性が濃厚」との見解を明らかにした。
感染源については、ドイツ北部ニーダーザクセン州政府が6日、モヤシなど発芽野菜の40サンプル中、23で陰性だったと発表。しかし、同州によるこれ以外のサンプル検査や、他州での検査の中にモヤシが感染源と疑われるケースがあり、保健当局は総合的に判断して今回の発表に至った。
感染によるとみられる死者はドイツで30人に上り、スウェーデンの死者も含めると計31人。感染者は欧州など15カ国以上に及んでいるが、ほとんどがドイツ在住者かドイツへの旅行者で、生野菜を食べた人が多い。
ドイツ保健当局者は10日の記者会見で、これまで食べないよう警告してきたトマト、キュウリ、レタスなどの生野菜について「もう食べてよい」と語った。
感染源についてはドイツの州当局が5月、スペイン産キュウリの疑いがあると公表したが、その後「患者の菌とキュウリの菌は別種」と訂正し、モヤシなどの検査が続いていた。