今年の花粉は「つらかった」 飛散量、昨年の5倍以上
静岡県でスギ・ヒノキの花粉は昨年の12倍が飛散。福島県では花粉症発症者の44%が「つらい」と感じ、昨年の2倍に達した。気象情報会社「ウェザーニューズ」(東京)は31日までに、今春の花粉飛散量と花粉症の症状の調査結果をまとめた。
同社によると、飛散量は全国的に昨年を大きく上回り、平均で5倍以上。特に北・東日本の太平洋側で多かった。静岡県は昨年比12.17倍を計測。滋賀県9.24倍、栃木県9.05倍、新潟県9.00倍、神奈川県8.70倍が続いた。
花粉症の人を対象に症状についても調査。「非常につらい」「つらい」と感じた人は福島県で計44.1%(昨年22.6%)に上りトップ。2位は山形県で42.2%(同12.9%)、3位は山梨、滋賀両県で38.6%(山梨同17.0%、滋賀同19.8%)だった。
東日本大震災の被災地・東北では、震災が発生したころから飛散量が増え、「余震でスギが揺れ、花粉が飛散している」との会員からの報告も。震災でマスクが不足したり、砂ぼこりによる症状悪化に悩まされたりした人もいたという。
同社は、昨夏の記録的猛暑と日照時間の長さが大量飛散につながったとみている。会員の自宅や企業、病院など全国約千カ所に花粉観測機器を設置し調べていた。〔共同〕