角川とドワンゴが資本提携 コンテンツ連携拡大
角川グループホールディングスは26日、動画共有サイト「ニコニコ動画」を子会社を通じて運営するドワンゴと資本提携すると発表した。両社は昨年秋に業務提携しており、株式を持ち合うことでサイトやコンテンツの連携など協力関係を強化する。出版物の電子化などに力を入れる角川は提携をきっかけに利用者層の拡大を狙う。
角川は保有する株式73万株を約17億1696万円でドワンゴに割り当てる。ドワンゴの持ち株比率は2.68%。一方、ドワンゴの保有する株式と新たに発行する株式を角川が30億1728万円で取得する。同社は8.23%を持つドワンゴの第3位株主となる。
昨秋以降、角川グループが運営する電子書籍サイトとニコニコ動画が連携。角川グループのコンテンツを配信する公式チャンネルをニコニコ動画の中に設置したり、イベントを共同で実施したりしている。
角川は今後もニコニコ動画の登録者約2100万人に対し、主力商品である漫画やアニメ、ライトノベル(若者向け小説)などを紹介し、作品の知名度向上を狙う。
角川は電子書籍や交流サイト(SNS)向けのアプリケーションソフト開発など、保有するコンテンツの電子化に力を入れている。SNSを運営するグリーとも業務提携しているが、ネット関連企業と資本提携に踏み込むのは初めて。ドワンゴは角川から人気コンテンツの提供を受けることで、サイト価値を高める狙いがある。
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