経産相、玄海原発の再開要請へ 佐賀知事と29日会談
運転停止中の九州電力玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)2、3号機の再稼働問題で、海江田万里経済産業相が29日に佐賀県を訪問することが28日、分かった。玄海町の岸本英雄町長、同県の古川康知事と会談、再稼働を直接要請する。現在、日程の最終調整を進めている。東京電力福島第1原発の事故後、停止中の原発の再稼働を求めて経産相が立地自治体を訪れるのは初めて。
関係者によると、海江田経産相には経産省と原子力安全・保安院、資源エネルギー庁の幹部も同行する方向で調整している。
経産相らは29日午前、まず玄海町を訪れ岸本町長や町議会幹部らと会談。午後に佐賀県庁を訪問し、古川知事らと会談する予定。経産相は会談で、玄海原発は政府が停止を要請した中部電力浜岡原発とは違って大規模地震の切迫性が少なく、運転再開しても支障はないとの見解を改めて強調。盛夏期の電力不足への懸念なども伝え、玄海2、3号機の再稼働について両首長の理解を求めるとみられる。
経産相の来県は佐賀県側が要請。経産相も28日午前の閣議後の記者会見で「正式な話があれば、私の望むところなのでお邪魔をして話したい」と述べ、佐賀県の訪問に積極的な姿勢を示していた。
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