「反物質」を装置に1000秒閉じ込め 理研・東大など
理化学研究所や東京大学が参加する日米欧などの研究チームは、通常の物質と反対の性質を持つ「反物質」を装置の中に1000秒間以上閉じ込めることに成功した。これまでは0.2秒間ほどとどまらせたのが最長記録だった。通常の物質との違いを調べ、物理学の基礎理論を検証する。宇宙の謎解明につながる。成果は6日、英科学誌ネイチャー・フィジックス(電子版)に載る。
欧州合同原子核研究機関(CERN、ジュネーブ)の装置で「反水素原子」を閉じ込めた。1000秒以上の閉じ込めに7回成功。短時間ならもっとうまくいった。
宇宙誕生時は通常の物質と同量あった反物質は、現在の宇宙にはない。理由を解明すれば、宇宙誕生の謎に迫れる。