新燃岳噴火、霧島温泉の旅館が避難住民に炊き出し
霧島連山・新燃岳(しんもえだけ)の噴火活動に伴い、宮崎県高原町の住民が避難する町総合保健福祉センター「ほほえみ館」で、爆発的噴火による「空振」で被害を受けた鹿児島県霧島市の温泉旅館の経営者らが6日夜、豚汁などの料理を振る舞った。
霧島温泉の山下道三さん(66)は、客足が遠のくなど旅館の経営が悪化しているが、避難所の生活を報道で知って炊き出しを決めたという。「うちは今とても大変。でも昔から高原町や都城市の人によく来てもらっている。これが恩返しになれば本望」と話した。
熱々の豚汁を口にした児玉アヤ子さん(67)は「本当に感謝している。心まで温まった」と笑顔を見せた。
ほほえみ館の敷地内には新潟県の業者が仮設の入浴施設を設置。約10人が入れる浴槽やシャワー6基が付いており、7日夕にオープンするという。〔共同〕