国連の潘事務総長、2期目続投が事実上確定 安保理が決議採択
【ニューヨーク=弟子丸幸子】国連安全保障理事会は17日、今年末で任期切れを迎える潘基文事務総長(67)の2期目再任を推薦する決議案を全会一致で採択した。21日にも開く国連総会で正式に承認する。事務総長の人選は拒否権を持つ常任理事国が決定権を握るため、安保理の決議採択で続投が事実上確定した。
潘氏は2期目の重点分野として、核軍縮・不拡散や気候変動問題、貧困対策に注力する方針。核軍縮分野では日本の福島第1原発事故を受け、核兵器と原子力の双方の問題を合わせて協議していく考えだ。
事務総長の任期は5年間で2期10年務めるのが慣例だが、米国が拒否権発動で再任を阻止したガリ事務総長(エジプト出身)の例などがある。潘氏は韓国出身の元外交官で、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権で外交通商相を務めた後、2007年1月に現職に就いた。