絶縁体を超電導体に転換 東大が新技術
東京大学の川崎雅司教授と上野和紀准教授らは、絶縁体を、電気が最もよく流れる超電導体に変える新技術を開発した。「イオン液体」と呼ぶ特殊な液に浸す。今回の技術を超電導材料に応用すれば、電気抵抗がゼロになる臨界温度を高められるとみている。
研究成果は23日、英国の科学誌ネイチャー・ナノテクノロジー(電子版)に掲載される。
電気を通さないことで知られるタンタル酸カリウムをイオン液体につけ、表面にプラスイオンが張り付くようにした。内部に強制的にマイナスの電子が導かれ、絶対温度0.05度(セ氏零下273度)まで冷やしたところ、超電導状態になった。