九州電力も15%節電要請へ 玄海原発再開遅れで
九州電力は大口需要家や一般家庭を対象に、6月から15%を目標に節電を要請する方針を決めた。定期検査を終えた玄海原子力発電所(佐賀県玄海町)2、3号機の運転再開が遅れており、夏場に電力需給が逼迫する可能性があるため。真部利応社長が18日の記者会見で明らかにした。
玄海2、3号機は国から稼働の認可を受けているが、佐賀県など地元自治体が「安全性の説明が不十分」と難色を示しており、再開は7月以降とみられる。5月10日には川内原発1号機(鹿児島県薩摩川内市)も定期検査に入り、全発電能力の計1割強を占める原発3基が停止している。
代替となる火力発電用燃料も7月上旬までの分しか確保できておらず、ピーク時には最大電力需要に対し供給が20~25%不足する恐れがあるとしている。このため、九電はまず鉄鋼や電機メーカーなどに節電を要請。広報活動を通して家庭にも呼びかける。産業向け、家庭向けの個別目標は今後詰める。