宮城「一ノ蔵」が酒造り再開 ブランド復活目指す
宮城県大崎市の蔵元「一ノ蔵」は18日、被災して中断していた日本酒造りをほぼ5週間ぶりに再開した。生産施設が一部損壊したほか酒販店など地元の取引先を失ったが、全国的に知られる一ノ蔵ブランドの復活を目指す。
この日は、蔵人たち約30人が蒸米にこうじ菌を振り掛け、酒造りの最初の段階に取り組んだ。仕込んだ日本酒が市場に出回るのは今年12月以降になるという。
同社の熊谷伸二執行役員(58)は「今年はもう酒造りはだめかと思ったがこんなに早く再開できるとは思わなかった。途切れることなくお客さんに製品を届けたい」と喜んでいた。
同社は震災で倉庫や本社施設のほか、精米機やボイラーなど製造施設が破損。酒造りの最盛期に1カ月半近く仕込みができなかった。〔共同〕