エジプト反政府デモ拡大 当局がフェイスブック遮断か
地方施設で放火も
【カイロ=花房良祐】エジプトのムバラク大統領の退陣を求める反政府デモは26日も続き、ロイター通信によれば首都カイロでは3千人以上が参加した。北東部スエズではデモ参加者が地方政府施設に放火し、治安当局との衝突で双方に70人の負傷者が出た。内務省は同日、デモや集会やデモの禁止を発表したが、長期政権や経済政策に対する不満は根強く、デモを押さえ込めないでいる。
米メディアによれば、クリントン米国務長官は26日、「エジプト当局に対し平和的な抗議行動や(交流サイト「フェイスブック」など)ソーシャルメディアを妨害しないよう求める」と発言。デモ隊と治安当局の双方に暴力を控えるよう自制を促した。
26日のスエズでのデモには数百人が参加。与党国民民主党(NDP)の事務所に火炎瓶が投げ込まれた。外務省前でデモ隊と治安当局が衝突したカイロでは、デモ参加者1人と治安当局1人が死亡したとの報道もあったが、ロイター通信は「当局筋は自動車事故だったと否定した」と伝えた。
26日にはフェイスブックに接続できなくなっているとの報道もあり、集会やデモの情報交換を当局が遮断しているもよう。25日にはミニブログ「ツイッター」の接続ができなくなっていた。携帯電話の使用も一部で制限されている。