円建て外債発行、フィリピン延期 震災の影響見極め
【マニラ=遠西俊洋】フィリピン政府は、4月にも発行を目指していた円建て外債(サムライ債)の発行を延期する意向を示した。日本の国際協力銀行(JBIC)の保証付きで、アジアでは初とみられる期間が10年超のサムライ債を発行する見通しだったが、東日本大震災の影響を考慮して慎重姿勢となったかたちだ。
比政府は従来、日本の機関投資家向けなどに、15~20年物サムライ債を5億ドル(約400億円)規模発行するとしていた。昨年3月、サムライ債10年物をJBICの保証付きで1千億円分発行した実績がある。今回は震災が日本の投資家などに及ぼす影響を見極め、あらためてJBICと日程を詰めるもようだ。