角川GHD純利益63億円 11年3月期、上場来最高益に
角川グループホールディングスは26日、2011年3月期の連結純利益が前の期比4.5倍の63億円になったと発表した。従来予想の23億円を大きく上回った。ライトノベル「これはゾンビですか?」などのヒット作が相次ぎ、収益の伸びをけん引した。グループ企業再編により法人税負担が減少したことも寄与し、純利益は上場来で最高になった。
売上高は3%増の1400億円だった。中高生男子向けの「これはゾンビですか?」の人気がテレビ放送をきっかけに高まり、売れ行きが伸びた。池上彰氏の「知らないと恥をかく世界の大問題」などのビジネス書でもヒット作も出た。
経常利益は59%増の85億円と、1998年3月期の最高益(86億円)に迫った。「涼宮ハルヒ」シリーズのDVDやブルーレイ・ディスクなど、既存作品を活用した低コスト商品の販売が増加し、採算も改善した。