戻らぬ名古屋の訪日客、市がGPSで分析回復へ糸口探る
名古屋市は中部国際空港や名古屋駅から来るインバウンド(訪日外国人)の動きを全地球測位システム(GPS)などで分析する調査事業を始める。国籍や年齢別に人気の観光地や周遊ルートを探り、長期滞在につながる旅行商品を考案する。東京都や大阪府に比べ新型コロナウイルス禍からの回復が遅れている中部の観光需要をてこ入れする。 市が民間事業者に調査を委託し、5月末にもデータの収集を始める。年度末に事業者から分析し…
都市住民が地方に一時的に住んで活性化に取り組む「地域おこし協力隊」をきっかけとした移住が増えている。最長3年の任期後も同じ地域に住み続ける定住者は2023年に7214人。全体の6割強で、1年前より14%増えた。山口県萩市は地元住民らが暮らし方を指南するなど、地域とのつながりを深める仕組みで定住を後押しする。 地域おこし協力隊は都市部の若者らが山村や離島などに移り住み、任期付き公務員などとして地域…
オリオンビール(沖縄県豊見城市)が今年刷新した主力商品「オリオン・ザ・ドラフト」の売れ行きが好調だ。大規模な市場調査を通じて「沖縄県民が好む味」を追求。スッキリとした味が受けており、ネット直販で購入する県外客も多い。東京にいながら沖縄を体感できるゴールデンウイーク(GW)の試飲イベントも盛況で、「県民好み」を沖縄ファンに訴求する戦略が奏功している。 「ザ・ドラフト」は、同社の電子商取引(EC)サ…
静岡県長泉町と同沼津市の境界にある鮎壺(あゆつぼ)の滝が近年、「隠れた名所」として観光客の人気を集めている。JRの駅にほど近い住宅街の中にあり、晴れた日には滝の雄大な景色の上に富士山を眺めることもできる。 駿河湾に注ぐ狩野川の支流、黄瀬川の中流にあり滝の高さは約9メートル、幅は約65メートル。両市町の境界に架かるつり橋から全景を望める。滝は厚さ10メートルほどの岩盤の間を流れ落ちるが、これは約1…
幕末から明治にかけて活躍し、大阪の礎を築いた五代友厚。大阪商工会議所前の銅像が1月、35年ぶりに洗浄・塗装され精かんな表情が浮かび上がった。五代は藩士、役人、実業家など様々な顔を持つが、それを示すように市内に銅像が5体もある。銅像を手がかりに実像を探った。 「銅像は大商創設に努めた初代会頭の五代を顕彰したものだが功績はそれだけではない。第2回パリ万博への貢献など埋もれた功績も知ってほしい」と話す…
スタートアップのPilz(ピルツ、秋田県横手市)は障害者が農業に携わる「農福連携」に乗り出す。2024年夏に就労支援事業所を開設し、シイタケや観葉植物、昆虫を育てる。個性や適性に応じ意欲的に働ける環境を整え、農業の担い手確保にも役立てる。 事業の中心となるピルツウエルネス合同会社(横手市)を2月に立ち上げた。ピルツの敷地内に就労支援事業所「リウォークス」を開設する。建物は広さ約150平方メートル…
金属加工のアルム(金沢市)は、切削機械を動かすプログラムの作成時間を短縮する。複雑な形状に仕上げる場合、ソフトが設計図を読み込むのに時間を要して自動作成に3時間前後かかっていたが、画像処理半導体(GPU)を使い処理速度を90倍にして2分ほどで済ませる。ソフトはクラウド上で提供し、人手不足や技能継承に悩む工場などに使ってもらう。 アルムは2021年、3次元CAD(コンピューターによる設計)のデータ…