日経電子版、有料会員10万人突破
日本経済新聞社は10日、「電子版(Web刊)」の有料会員数が10万人を超えたと発表した。電子版独自記事の拡充やスマートフォン(高機能携帯電話)などへの対応で、3月の創刊から8カ月余りで有料の電子版の購読者数で世界の上位に食い込んだ。有料会員の約3分の2が紙の日経新聞とセットで購読しており、両者を組み合わせた新たな読み方が広がりつつある。
電子版はインターネットを通じてパソコンや携帯電話、スマートフォン、電子書籍端末などで記事を読む新しいメディア。日経グループ各社や海外有力メディアの記事、データをネットの速報性を生かしながら提供する。
有料会員数は4月中旬に6万人、7月上旬に7万人を超え、10月に米アップルの携帯電話「iPhone(アイフォーン)」に対応して以降、増加ピッチが上がった。有料会員限定の記事を一定の本数読める無料会員を合わせた登録会員数も60万人を超えた。
電子版の有料化は欧米が先行した。世界最大となる100万人強の有料会員を持つ米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は1996年に課金を開始。02年に有料制へ移行した英フィナンシャル・タイムズ(FT)はこれに次ぐ19万人を抱える。日経電子版は今後も独自記事を拡充していく。