地球生命の起源「太陽系星雲の表面に」 阪大など解明
大阪大学の橋爪光・助教や東京大学、九州大学などは、地球に生命をもたらした有機物が、太陽系誕生前に宇宙を漂っていたガスの表面で温められてできたとみられることを突き止めた。英科学誌ネイチャー・ジオサイエンス(電子版)に31日掲載される。
太陽系誕生までの宇宙にはガスやチリなどに満ちた「太陽系星雲」があった。研究チームは同星雲でできたとみられる隕石(いんせき)の有機物を調べた。酸素原子や炭素原子について重さの異なる同位体の比率を解析。酸素では重い同位体が地球上の約1.5倍、炭素では約1.3倍あった。
セ氏零下210度以上でないとこの同位体比率にはならない。橋爪助教は「条件に合うのは太陽系星雲の表面。ここで有機物はできたと考えられる」と話している。