マネックス、米ネット証券を買収へ 339億円、公開買い付け
マネックスグループは21日、米ネット証券のトレードステーショングループを買収することで同社と合意したと発表した。TOB(株式公開買い付け)による完全子会社化を目指す。買収額は約4億1100万ドル(約339億円)を見込む。海外市場への展開を加速し、収益基盤の拡大を狙う。
TOBはマネックスが米国に設立した買収子会社が4月中にも実施する。米ナスダック市場に上場するトレードステーション株を1株当たり9.75ドルで買い付ける。買収価格は同社の直近3カ月の平均株価に39%を上乗せした価格になる。買収資金は手元資金と銀行借り入れで賄う。
トレードステーションは1982年設立で、2010年12月期の業績は純営業収益が1億2890万ドル、純利益が1140万ドル。欧州にも顧客を持ち、同年12月時点で4万8000口座、預かり資産20億ドルを抱える。マネックスは買収により米欧市場に足場を築くとともに、同社の高度なシステム開発力を生かして国内の個人向けサービスを充実させる考え。
マネックスは昨年に香港のブーム証券グループを買収した。同日記者会見したマネックスの松本大社長は「グローバル化を進め、収益や顧客の基盤分散を図りたい」と語った。
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