東北新幹線、盛岡―新青森間の運行再開
東日本大震災の発生直後から運転がストップしていた東北新幹線は22日午前、盛岡―新青森間で運行を再開した。当初は23日の予定だったが、点検・補修作業が早く終わったため1日早く再開した。盛岡駅発新青森行きの1番列車には、学生ら約30人が乗り込んだ。
テレビで運行再開を知ったという弘前大の女子学生(23)は盛岡市の実家に戻っている時に地震に遭遇。23日の大学の卒業式は中止になったが、同日に学部ごとに学位記の伝達式があるため、早めに弘前へ戻ることにした。「最後に友人とゆっくり話をしたい」と、再会を心待ちにしている様子だった。
岩手医科大学の医師(41)は震災前から続けている八戸赤十字病院(青森県八戸市)への応援のために利用した。「在来線なら2時間近くかかるが、新幹線なら30分ちょっとで着くので助かる」と話した。一番列車を見送った盛岡駅の佐藤年男駅長(57)は「不十分ながらも北東北のつながりを強くして、地域に元気が出るよう貢献したい」と話した。
東北新幹線は15日の東京―那須塩原間に続いての運行再開。盛岡―新青森間は22日は下り7本、上り6本を運行。23日からは1日10往復を運行する。全列車各駅停車で、盛岡―新青森間を通常の「はやて」より約10分遅い1時間6分で結ぶ。