凸版とインテル、電子書籍で提携 端末問わず閲読可能に
11年春までに10万点
凸版印刷は20日、米インテルと提携して電子書籍事業を拡大すると発表した。凸版子会社のビットウェイ(東京・台東)がインテルの出資と技術協力を受けて、事業会社「ブックライブ」を28日に設立。端末メーカーや通信会社を問わず、2月上旬からスマートフォン(高機能携帯電話)や専用端末にコミックなど約3万点を配信する。
ビットウェイがインテルの投資部門のインテルキャピタル(デラウェア州)を相手に、第三者割当増資を実施。インテルキャピタルはビットウェイの発行済み株式総数の7.7%の普通株式を引き受ける予定だ。
新会社はインテルの協力で、ネット経由でソフトや情報サービスを提供するクラウド型のシステムを構築。あらゆる配信方式に対応した閲覧ソフトを用意し、最大3つの端末で同時に読むことができるようにした。
コンテンツは今春までに10万点に増やす。今後は電機メーカーと共同で独自仕様の端末の開発も進める計画で、2015年に600億円の売上高を目指す。
凸版の大湊満常務は記者会見で「低コスト、即時性、高付加価値という電子出版のメリットを生かしてリアルな出版物の活性化にもつなげたい」と語った。
関連企業・業界