JSRの純利益2倍に 11年3月期、車向け合成ゴム伸びる
JSRが25日発表した2011年3月期連結決算は、純利益が前の期比2倍の275億円だった。新興国を中心に自動車生産の増加が続き、合成ゴム関連製品が好調だった。高機能携帯電話(スマートフォン)の世界的な需要拡大を受けて半導体材料も堅調だった。
売上高は前の期比10%増の3406億円、営業利益は93%増の390億円だった。
部門別では自動車向け合成ゴム関連部門が好調で、営業利益は147億円と前の期の3億7200万円から大幅に増えた。半導体製造用材料や液晶ディスプレー用材料も出荷が増え、多角化部門の営業利益は10%増の217億円となった。
12年3月期の売上高は前期比9%増の3700億円、営業利益は5%増の410億円の見通し。震災で自動車生産が減少するため、石油化学部門は減益を見込むが、液晶ディスプレー用材料などの出荷増を見込んでいる。
JSRは同日、14年3月期を最終年度とする中期3カ年計画を発表した。3カ年で総額1300億円の設備投資を実施するほか、M&A(合併・買収)用に500億円を用意する。連結業績は14年3月期までに売上高で4500億円、営業利益は600億円以上を目指す。
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