エジプト・カイロで数千人規模デモ 大統領演説に反発
【ドバイ=太田順尚】反政府デモが激化しているエジプトで29日、数千人規模のデモが首都カイロで始まった。同日未明にムバラク大統領が演説したにもかかわらず、大規模な混乱が続きそうな気配となっている。
内閣を総辞職させる一方で、自身は職にとどまるとした同大統領の方針に、市民らが反発を強めている。
エジプト政府は主要都市に軍を投入、カイロ市中心部では、装甲車などが展開している。そうした中、デモ参加者らはムバラク大統領の退陣を要求。今のところ衝突は起きていないが、ロイター通信によると、発砲音が聞こえたとの情報もある。
中東の衛星テレビ局アルジャズィーラは29日、北部アレクサンドリアで、同日未明までのデモにより死亡した20人以上の遺体を確認したと報じた。
一方、28日未明から不通となっていた携帯電話は29日、首都カイロで一部の通話が復旧したもよう。