トヨタ、11年3月期の純利益4900億円 予想を上方修正
10年4~12月は営業益8倍
トヨタ自動車が8日発表した2010年4~12月期決算(米国会計基準)は、連結純利益が前年同期比3.9倍の3827億円だった。新興国などを含めて世界的に自動車の販売が伸びたほか、コスト削減も収益の押し上げに寄与した。売上高は前年同期比5%増の14兆3516億円、営業利益は8倍の4221億円だった。
あわせて11年3月期の純利益見通しを前期比2.3倍の4900億円と従来予想(3500億円)から1400億円引き上げた。連結営業利益予想は前期比3.7倍の5500億円(従来予想は3800億円)に引き上げた。
伊地知隆彦専務は同日の記者会見で、「日本やアジア、ロシアなどでの販売台数の増加に加え、原価改善や固定費抑制など全社をあげた収益改善活動が目標よりも高いレベルで成果を出したことが大きい」と述べた。
伊地知専務は「期初に当社社長が為替1ドル=90円、販売700万台でも収益が出せる体質を目指すと述べたが、今期は為替前提86円、販売約750万台で5500億円の営業利益計画となった。損益分岐点が確実に下がり、企業体質も確実に良くなっており、収益力は向上している」と語った。〔日経QUICKニュース〕