放駒理事長、文科相に「八百長」謝罪 携帯壊した事例も
大相撲の八百長問題で、日本相撲協会の放駒理事長(元大関魁傑)は7日、所管する高木義明文部科学相を訪ね、3月の春場所の中止を決定した経緯などを報告し、謝罪した。文科省によると、同理事長は実態解明に時間がかかる理由の一つとして、疑惑を持たれている力士らの間で「携帯電話の機種変更をしたり、壊してしまったりした事例もあるため」と説明した。
同理事長は、外部識者でつくる特別調査委員会の調査が難航していることを報告。調査委は八百長への関与が疑われる力士ら14人から事情を聴くとともに携帯電話の提出を求めているが、一部で壊したという事例があるほか、メールなどのデータ解析にも時間がかかる見通し。携帯電話を意図的に壊した可能性があるかなど詳細には言及しなかったという。
文科相との面会の冒頭、同理事長は「たびたび大変なご迷惑をかけ、申し訳ありません」と陳謝。「(八百長)問題を徹底して究明したい」と述べた。
高木文科相は「春場所が開かれないのは極めて残念だが、公益法人である協会の存立に関わる深刻な事態で、速やかな全容解明を」と要請。面会後、「(全容解明への)決意は感じた」と記者団に語り、一定の評価を示した。