米書籍販売ボーダーズ、最大手バーンズに買収提案か
【ニューヨーク=河内真帆】米書籍販売チェーン大手2位のボーダーズが同業1位のバーンズ・アンド・ノーブルに対し、買収提案する可能性が高まってきた。ボーダーズ株15%を所有するヘッジファンド、パーシング・スクエア・キャピタル・マネジメントを率いるアックマン氏がバーンズ買収交渉を条件に、ボーダーズに約9億6000万ドルの支援金拠出を申し出たためだ。
電子書籍市場の急拡大で書籍販売店での売り上げが減少。業績が低迷しているバーンズは8月に自社売却を表明、現在5社近くが買収に興味を示しているとされる。
9月にはバーンズの2位株主で投資家のロン・バーク氏率いる投資ファンドがバーンズ社の経営権などを巡り委任状争奪戦を展開。バーンズ側が退けた経緯がある。
書籍販売のトップ2社が統合すれば店舗リストラなどによる経営効率化が期待できる。半面、出版社との交渉力や書籍売り上げへの影響、長期的な市場競争力の強化などについては市場の評価は分かれている。