福島原発3号機、がれきから高いレベルの放射線量
毎時900ミリシーベルト、作業遅れも
東京電力と経済産業省原子力安全・保安院は23日、福島第1原子力発電所の3号機近くで毎時900ミリシーベルトの高い放射線量を示すがれきが見つかったと発表した。東電が20日に見つけ、翌日に保安院にも報告していた。これまでに測定されたがれきが100~200ミリシーベルト前後なのに比べ、極めて高い。こうしたがれきが多いと、作業の遅れにつながる懸念もある。
毎時900ミリシーベルトは2号機から海に漏出していた高濃度汚染水の放射線量1000ミリシーベルトに匹敵。15分で作業員に認められる上限を超える水準だ。
がれきは縦横各30センチ、厚さ5センチのコンクリート片。21日に作業員が重機で回収し鋼鉄製コンテナに収容した。作業員の被曝(ひばく)量は3.17ミリシーベルトで問題のない水準だとしている。
また東電は23日、4号機の使用済み核燃料プールに真水140トンを注入した。水温は83度から66度に下がり、水位は約1メートル上昇した。燃料が露出し損傷が進む懸念はひとまず遠のいた。ただ4号機タービン建屋地下の汚染水は13日午後6時~23日午前11時に水位が20センチ上昇した。
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