日経平均続落、一時150円超す下げ エジプト不安で
週明け31日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は続落で始まった。下げ幅は150円程度に達する場面があり、1万0200円台前半と取引時間中では昨年12月20日以来の安い水準を付けている。エジプトでの反政府デモの拡大を受けて世界的にリスク資産を手じまう動きが広がっており、前週末の米株式相場は大幅に下落した。東京市場でも海外投資家の関心が高い輸出関連株や大手銀行株などを中心に、リスク回避の売りが先行している。
エジプト情勢の緊迫は中東諸国全体に政情不安が広がりかねないとの懸念も誘い、世界的な株安の連鎖につながった。これまで日本株を買い進めてきた海外投資家もひとまず売りに動いているとみられる。円相場が1ドル=82円前半に強含んでいることも、輸出関連株の重荷になっている。
寄り付き前に発表された2010年12月の鉱工業生産指数速報は前月比3.1%上昇と市場予想平均(2.9%上昇)を上回った。ただ、きょうは外部環境の悪化を嫌気した売り圧力が強いとあって、現時点で好感した買いは特に目立っていない。
東証株価指数(TOPIX)も続落で始まった。
三井住友FG、トヨタ、三菱UFJ、東芝、みずほFG、キヤノン、三菱商など主力株は軒並み安い。富士通やコニカミノルは業績懸念から売り気配で始まった。一方、原油価格の上昇を受けた買いで、国際石開帝石が高い。〔日経QUICKニュース〕