三菱ガス、鹿島工場の過酸化水素生産を一部再開へ
三菱ガス化学は、半導体の洗浄薬品原料や紙の漂白に使う過酸化水素を生産する鹿島工場(茨城県神栖市)の操業を4月下旬に一部再開する。同工場の供給能力は国内シェアの約5割を占めるが、東日本大震災の影響で操業を停止。半導体メーカーなどが供給不足を懸念していた。
鹿島工場の年産能力は10万4000トン。コンビナート内での電力や原料の調達に、一定のメドが付いたという。ただ5~6月に定期修理を予定しており、本格操業はそれ以降になりそうだ。
これを受け、半導体の洗浄薬品である超純過酸化水素の出荷制限の開始時期を従来の4月中旬から5月上旬に遅らせる。数量は注文の3割強しか供給できない見込みだったが、輸入による代替調達などもあり「注文の8割程度まで出荷できそう」(同社)という。
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