8日ぶり温かいお風呂 岩手・釜石、自衛隊が入浴施設
今回の地震の影響でガスの供給がストップしている岩手県釜石市の公共駐車場に19日、野外入浴施設「すずらんの湯」がオープンした。厳しい寒さが続く中、避難生活を続ける被災者らが相次いで訪れ、8日ぶりに温かい湯船につかった。
釜石市側の依頼を受け、陸上自衛隊第7師団(北海道)が移動式のボイラー機を使って設置した。同師団は阪神大震災や新潟中越沖地震でも同様の支援をしたという。
すずらんの湯は2つの巨大なテントの中にそれぞれ男湯と女湯を用意。浴槽には約4トンのお湯が入り、約20人が同時に利用できる。当面は正午から午後9時まで利用でき、この日は正午のオープンから5時間で約150人が訪れた。
午後2時ごろに利用した主婦(66)は「久々のお風呂は最高だった。水やガスのありがたみが分かる」。近くの避難所で生活しているという沢舘潤一さん(23)も「今までで一番良いお湯だった」と満面の笑みだった。
釜石市災害対策本部によると、19日現在で、市内の小学校など63カ所に約9900人が避難。水道と電気は一部地域で復旧したものの、ガスは途絶えたままという。