千代田区、皇居ランナーのルール整備検討
東京都千代田区の石川雅己区長は21日、皇居周辺を走る「皇居ランナー」と歩行者の接触事故などを防ぐため、2~3月にも走行ルールの整備などを検討する会議を立ち上げる意向を示した。増加するランナーと歩行者が共存できる環境づくりを目指す。
メンバーは区と警察、東京都、宮内庁、文化庁、学識経験者、町会などを想定している。
走る時間帯の限定や一方通行、片側通行などのルール導入を議論する。歩道の拡張など構造的な改善案も視野に入れるが、皇居周辺には文化財があるなどハードルが高く、まずはルール整備に取り組む。
皇居周辺は信号で止まらずに走れるなどランナーに人気が高い。2009年秋に千代田区が皇居周辺で計測したところ、平日の午後6時からの3時間で約4500人のランナーが通過したという。
ランナーが威圧的な態度をとる場合もあり、区と都はマナー順守を訴える看板を昨年に設置したが、区には現在も月数件の苦情が歩行者からきているという。
◇
千代田区は同日、2011年度の予算案を公表した。一般会計総額は489億1800万円と10年度比で約10%増。麹町地域に認可保育所を新設するなど待機児童対策に力を入れる。