円が上昇、一時81円台後半 1カ月半ぶり高値
東京市場
28日の外国為替市場で円相場が一時、1ドル=81円台後半に上昇し、約1カ月半ぶりの高値を付けた。年末を控えて取引量が少なくなるなか、輸出企業の年内分の為替決済に伴う円買い・ドル売り注文が円相場をじわじわと押し上げた。
同日の東京市場では朝方から円買い・ドル売りが優勢な展開が続いた。「国内企業の多くが仕事納めで、これまでの円高で時機を逃してきたドル売りを迫られた」(みずほコーポレート銀行の兼平修一国際為替部次長)という。前日の海外市場で米長期金利が低下したことも、円が上昇する一因になった。
年末を前に市場参加者が減っており、値動きが大きくなりやすい面もある。ただ「来年の円高進行を先取りした取引の可能性もあり、来年早々に80円を突破するかもしれない」(ブラウン・ブラザーズ・ハリマンの北沢純外国為替部シニアバイスプレジデント)との見方も出ている。