「ここより下に家を建てるな」 石碑の教えが住民救う
東日本大震災以前に2度の津波の被害を受けた岩手県宮古市で、先人の教えを守り、災禍を免れた地区がある。明治、昭和時代に集落をほぼ全滅させた大津波の教訓から「ここより下に家を建てるな」と警告が刻まれた石碑が建つ姉吉地区だ。集落全戸が石碑より内陸に建つ自宅に逃れた住民は、他地区に出かけていた4人を除き全員が無事だった。
「高き住居は児孫の和楽 想え惨禍の大津浪」。こんな書き出しで始まる石碑は海岸から約...
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