検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

汚染水が状況好転阻む 福島原発、3つの可能性

詳しくはこちら

東日本大震災で甚大な被害を受けた東京電力福島第1原子力発電所では、冷却に使っていた海水を真水に代え、外部電源の復旧作業も少しずつ進んでいる。ただ、タービン建屋内に放射性物質に汚染された水がたまるなど作業環境は過酷さを増しており、計画通りに作業できず関係者にはいらだちも募る。膠着状態は続くのか、打開のきっかけはつかめないのか。今後の展開を考える。

可能性(1)消防ポンプ継続

2号機で26日、原子炉冷却用の海水を真水に切り替え、25日から真水を注入している1、3号機と併せ、緊急停止した1~3号機すべてが本来の冷却の姿に近づいた。原子炉が備える多重の冷却系の稼働へわずかに前進したが、放射線量は依然として高い。これらの冷却系に電源を通じさせる作業は好転せず、燃料棒の過熱をかろうじて抑える現在の状況が当面、続きそうだ。

冷却水を真水にした点は不安材料の一つをなくせる。海水だと蒸発後に塩が残り弁や配管に詰まったり電気配線をさび付かせて電気を通した際にショートを起こしたりする心配があった。出光一哉・九州大学教授は真水への切り替えは「海水による悪影響を抑える望ましい対策」と解説する。

福島第1原発の現状
号 機
(地震発生時の状況)
原子炉
建屋
使用済み
核燃料プール
原子炉通 電タービン建屋
1号機
(運転中)
×
水素爆発
不 明燃料棒損傷。真水注入中央制御室の照明が点灯水たまり。通常の1万倍の濃度の放射性物質
2号機
(運転中)

壁に損傷
ほぼ正常燃料棒損傷か。真水注入中央制御室の照明が点灯水たまり
3号機
(運転中)
×
水素爆発

過熱か
燃料棒損傷か。真水注入中央制御室の照明が点灯水たまり。通常の1万倍の濃度の放射性物質
4号機
(停止中)
×
一時火災

過熱か
燃料棒なし。維持中央制御室へ準備中水たまり

だが、ほかの作業が滞っている。外部電源を受ける体制は1~3号機で整い中央制御室の照明もついたが、その先へ電気を通す作業は進んでいない。特に冷却水を循環させるポンプの再稼働が遅れている。3号機のタービン建屋でその作業を進めようとした矢先に、たまった水から高い放射線量が検出され、除去する必要が生じた。

可能性(2)冷却機能が回復

排水作業はいつまでに終えられるのか見通しが立たない。しばらく消防ポンプで冷却するぎりぎりの状態が続きそうだ。

期待される次の段階は、外部電源とつながった冷却用のポンプが復帰し、圧力容器内の温度を下げる体制が整うことだ。原子炉内の水は膨大な熱量をもつため、消防ポンプで水を送り込むだけでは簡単に冷えない。まず、強力な冷却系の回復を関係者は望んでいる。

さらに外部電源が復活し様々な計器類が動作すれば、事態の好転に弾みがつく。一部の計器で炉の状況がつかめるだけでも大きい。「どこが壊れているのかを明確にできれば、次の戦略を立てる際にも有効」(出光九大教授)という。このためにも建屋内にたまった水の除去が不可欠だ。

可能性(3)燃料棒溶け出す

最も懸念される事態の可能性もまだ残る。燃料棒が溶けて放射性物質が外部に漏れ出すことだ。京都大学原子炉実験所の宇根崎博信教授は「消防ポンプの停止などのトラブルが起きれば圧力容器の温度が急に上がる恐れもある」と指摘する。その場合は格納容器の温度も高まり、水蒸気を逃がさなければならず、放射性物質を大気中に放出する事態を避けられない。

厚い金属製の圧力容器は頑丈なので溶けた核燃料が外部に漏れる恐れは極めて低い。だが、これまで経験したことのない事故の連鎖で、厳しい局面を迎える可能性も否定できない。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_