高速無料化、11年度6区間329キロ追加 国交省発表
国土交通省は9日、2011年度の高速道路無料化の社会実験について、全車種を対象に6区間計329キロメートルを追加すると発表した。曜日や時間帯を問わず6月から来年3月まで実施する。現行の無料化実験中の区間は原則、継続する。全車種対象の実験区間は計1981キロメートルに拡大するが、首都高速、阪神高速を除く高速道路の約2割にとどまった。
このほか夜間のトラックなど中型車以上に限り、北陸道全線など5区間計1493キロメートルを6月から12月まで無料にする。自動料金収受システム(ETC)搭載車が対象で、午後10時から翌午前6時までの通行に限る。物流コスト引き下げ効果を検証する。
既に無料化実験をしている50区間1652キロメートルのうち、渋滞が多発した沖縄道は6月以降、平日に限り無料化前の半額を徴収するよう改める。休日の無料化は継続する。
11年度予算案に盛り込んだ無料化実験の財源は1200億円で、昨年6月から約9カ月間の実験に1000億円を計上した10年度と実質同規模。民主党は09年の衆院選マニフェスト(政権公約)で「原則無料化」を掲げたが、11年度も限定的な実施になる。池口修次国交副大臣は9日の記者会見で「恒久財源さえあれば本格実施になる」と強調した。