旅のもてなしは障害者目線専用ツアーや車いす介助講習
旅行会社や観光協会などで、障害のある人や高齢者に寄り添った旅行の受け皿づくりが進んでいる。専用ツアーを組んだり、ガイド向けに車いすを使う人の介助講習を開いたりと知恵を絞る。誰もが気兼ねなく楽しめる環境を整えることが、一緒に旅をする家族や友人らを含めた顧客満足度の向上につながる。 「『温泉を楽しみたい』をあきらめない！」――。近畿日本ツーリストは4月、体にストーマ（人工肛門・人工ぼうこう）を装着し…
大型連休には公園へ足を運ぶ人も多いだろう。海外に比べて少ないといわれることもあるが、国や自治体が整備する「都市公園」は徐々に広がっている。2022年度末の1人当たり面積は全国平均で10年前より1割弱増えた。岡山県矢掛町は子どもらに人気の施設をそろえ、人口の6倍の来園者を集める。民間の資金やノウハウを生かす取り組みも全国で広がっており、地域の魅力向上への期待も高まる。 公園は自然を守るために一定区…
独立リーグ「四国アイランドリーグplus」の香川オリーブガイナーズは2023年11月、慶応高校野球部の前監督、上田誠さん（66）が球団代表に就任した。今年からはへッドコーチも兼務し、チームの強化や野球人の育成に尽力する。背中を押すのは自らが広めた「エンジョイ・ベースボール」の信念だ。 23年に夏の甲子園を制覇し、全国的な話題を集めた慶応高校野球部。レベルの高い野球を楽しむ選手たちのエンジョイ・ベ…
バレエやダンス用品で国内シェアの約半分を占めるチャコットの上田工場（長野県上田市）で20年以上トーシューズを作る高野昌幸さんは、英国老舗メーカーに認められた唯一の日本人職人だ。バレエ経験者でも服飾を学んだわけでもない高野さんだが、もの作りへの思い一筋でシューズ作りを極め、英国にも渡った。英国で学んだ職人としての自負を上田工場にも根付かせようとしている。 高校まで長野県で過ごし、石川県の専門学校を…
全国で唯一の財政再生団体に指定されている北海道夕張市。国の管理下で取り組む財政再建が最終コーナーに入った。人口減少は加速し、厳しい状況が続くものの、市は再建後のまちづくりに動き始めている。 市にとって久しぶりの明るい話題だろう。夕張高校の2024年度の入学者が26人となり、例年を大幅に上回ったのだ。民間と連携して公設塾を立ち上げるなど、教育環境を整える取り組みを続けてきた成果だろう。 24年度か…
愛知県は狩猟者が捕獲するシカやイノシシなどのジビエを広げる取り組みを本格化する。試食でジビエをPRして供給を拡大したり、人手不足解消へ食肉加工処理の担い手を育成したりする。耕作放棄地の拡大で鳥獣が農作地に現れ田畑を荒らす被害は全国各地で広がっている。県はジビエ市場の活性化で雇用創出や被害減少への波及効果を図る。 「（ジビエは）臭みもなくおいしかった。ソーセージだと食べやすい」。2月中旬、名古屋市…
徳島県西部でイチゴの通年出荷を生かした地域おこし「にし阿波いちごタウン構想」が動き出した。県や市町、農業法人などが官民でコンソーシアム（共同事業体）を設立した。冬春に収穫する一般的な促成イチゴに加え、標高1000メートル級の高冷地で育てる夏秋（かしゅう）イチゴを売り物に、産地ブランドの向上と新たな就農者の呼び込みを狙う。 「にし阿波いちごタウン構想コンソーシアム」は4月下旬に発足した。県西部総合…
