NYタイムズ電子版、一部有料化 4週間15~35ドル
【ニューヨーク=小川義也】米メディア大手ニューヨーク・タイムズ(NYタイムズ)は17日、インターネットで配信している記事を28日から一部有料化すると発表した。毎月20本までの閲覧は無料だが、それ以上は4週間当たり最低15ドル(約1200円)の購読料が発生する。紙の新聞の購読者の電子版利用は無料とする。
一部有料化に踏み切るのは、月間4850万人が利用しているパソコン向けウェブサイト「NYタイムズ・ドット・コム」と、スマートフォン(高機能携帯電話)や「タブレット」と呼ばれる多機能携帯端末向けソフトを通じた記事の閲覧。購読料は組み合わせによって、15ドルから35ドルまで3種類用意する。
NYタイムズは紙媒体の広告収入、購読料収入ともに減少が続いている。アーサー・サルツバーガー会長は「有料化で新たな収入源が生まれ、報道を強化し、デジタル化投資を継続することができる」と述べた。
ネット記事の有料化では米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)や英フィナンシャル・タイムズ(FT)など経済紙が先行している。一般紙の中でも定評があるNYタイムズが、どこまで有料購読者を集められるかに注目が集まりそうだ。